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長年観る事が出来なかったエンディングをやっと観る事が出来た。
最後のムービー中はキャラがずっと裸体だったから、
その間中目線がエリィのおっぱいを探していた。済まんかった。
Xenogearsのロゴの前に流れるスタッフロール。
シンプルで分かりやすいスタッフロールに好感が持てる。渋い。
そしてバックにはゲーム中にアレンジされBGMとしても使われているエンディングテーマ、
『SMALL TWO OF PIECES ~軋んだ破片~』が流れる。
最高に美しい曲だと思った。
頭の中に一気に今までの出来事が浮かんでは消えていった。
歌詞の意味が分からなくても伝わるものがあった。
現にこれを書いている時ですら思い出されて涙が出てくる。
本当に複雑に絡み合うストーリー、難解な伏線。
表現豊かなキャラ、体温が伝わる台詞。
シナリオもキャラも音楽も最高の出来映えだと思う。
これだけのクオリティの高い作品を当時でもあまり見なかったし、
現在に至っては皆無に近い。
伏線だらけで少々こんがらがっちゃうのはプレイする人間が駄目って事で。
DISC2については賛否両論あるが、サウンドノベルも好きなので全く苦にならない。
そりゃ、DISC1みたいに自由度があるにこした事は無いが、
紙芝居と言われても面白い事に変わりはないのだから。
でもやっぱりテキスト部分をちゃんとプレイしたかったってのは当然ある。
どう考えても楽しそうだもの。
今ならリメイク可能だろうけど、当時のゼノギアスが崩れるぐらいならして欲しくない。
今のところそう思っている。
自由度と言えば全編にちりばめられた小ネタの量も凄い。
情報提供をする役目のNPCにも物語を感じられる綿密さも素晴らしい。
時系列が進むにつれNPCの時間も進む。一緒に成長をする。それを嬉しく思う。
ところが予想外の事態になった。
実はエンディングにはさほど感動しなかったのだ。
途中途中の細かいシナリオ部分に思い入れを入れ過ぎて、
最後のフェイとエリィの恋物語の結末にはさして興味が無くなっていたと言うか…。
クリアせずに熟成させて、そしてエンディングまでにたくさん物語を楽しんで来たので
当然ながらこの結末には満足している。
今までに散々生んで来た悲劇が、
フェイとエリィの呪縛が解き放たれた事で無くなると思うとそれだけで嬉しいと思う。
完璧なハッピーエンドだとも思う。
原因は多分アニメ―ションムービーだった気がする。
どうもドット絵の方が好きみたいだ。アニメだと別人な気がしてしまう。
いや、その後的な何かが欲しかっただけなのかもしれない。
提示されたらそれはそれで文句を言ってしまいそうだが。
上手く表現出来ないのだが、ハッピーエンドで良かったね、的な印象で終わってしまった。
スタッフロールには泣くぐらい感動しまくったから、不思議なもんだ。
一つ疑問だったのが、
エメラダを大人にしていなかったらアニメはどうなったんだろうと言う事。
エメラダは差し替わったり…しないよな。
シナリオは当然ながら、ゲームとしてのシステムも素晴らしい出来上がりだ。
メモリーカードにセーブをすると、
進行具合に応じてセーブデータにタイトルが付けられる。
それが当時は目から鱗で全てのタイトルを保存しようと躍起になったものだ。
結局メモカが幾つあっても足りない事に気付き断念したのだが…。
その上セーブをする、と言うRPGで当たり前の行為が物語の一つの伏線となっているとは、
本当にしてやられた!って感じだった。
こう言った直接ゲームとは関わらない要素も好きだ。
記事にするにあたり該当タイトルをつけてみた。タイトル名も秀逸じゃないか!
このゲームには多くのキャラが登場するが誰を取っても個性的だ。
しかも走り方一つでも全くモーションが違う。
この創り込みは素晴らしい。
今のゲームのような表面だけの作り込みは一切無い。
だからこそ想像力が駆り立てられるのであって、
決してそれは現代の表現力に劣る事は無いと思う。
操作出来る場所、箇所も多く、その分小ネタも多く仕込まれている。
そういったサービス精神がより一層ゲームの世界観を最高に盛り上げている。
最近のゲームを批判する訳では無いが、
CG技術がまだ未熟だった昔のゲームの方がいかに表現するかを良く工夫していた為、
カメラワークの巧さやキャラの動きが実に精巧だった。
何よりシナリオを良くしない事には
プレイヤーがついて来ない事を良く分かっていたように思う。
ゲーム会社はそろそろ原点回帰を図ってもらいたい。
そうすれば開発費を回収出来るような素晴らしいタイトルが生まれると思うんだ。
良い面ばかりを言っても仕方ないので不満点を少々上げてみよう。
よくある話。
途中でバグった。ハマった。ソフトリセットさせられた。
そう頻繁にあった訳では無いが、肝心な所でさせられたので少々辛かった。
ゲームには付き物だから仕方が無い。
またダジルにて、
道具屋上の外壁を進むと発掘作業風景を見学出来るイベントがあるらしい。
実際にやってみたのだがこのイベントが発生しない。
動画まで見て同じタイミング、同じポイントでやってみても発生しない。
街に入り直したりロードし直してみても起こらない。
初回生産ディスクには無いイベントとか、そんなオチは無いよね?
何故なんだぁぁぁぁ!!!
またたくさん入手出来る装備アイテム等の閲覧枠が小さいので非常に面倒だった。
せめてソートもしくは自分で並び替えられたら良かったのに。
アイテムを売らずに手元に残しておく性癖がある己には結構大きな問題だった。
それから不満と言う程でも無いのだが、
ギアサイズとキャラサイズが余りに違いすぎて、
ギアから降りたキャラを見失った事がしばしばあった。
サイズとしては正しいのだから余り文句を言うつもりはないのだが、
眼が悪い人はきっと苦労するだろうなと。
あれ、でも実際挙げてみると思いつくのはこんなものか。
いや、多分本当は色々あったんだろうけれど。
さすがだぜ!!
やっぱり大人になってプレイすると、
分からなくて見えなかった部分が多少は見えるようになっていた。
ホッ。
大人にこそやって欲しいゲームかもしれない。
エンディングにもあるように本作はエピソードの5番目に当たる。
つまりそれ以前の物語も当然ある訳で、
このゼノギアスの世界がどれ程綿密に創られた物かが分かる。
正式な続編と言う訳では無いが、
エピソード1~3を描いたゼノサーガと言う作品も生まれた。
どれも未プレイだがいつかプレイしてみたい。
本当はロニを主人公にしたゲームがプレイしたいんだけどね。
今回のプレイで悔やまれるのは、LVカンスト未達成とSD人形の未収集、
そして雪原アジトで金塊と大金塊を渡したのに何も起こらなかった事。残念です。
2周目こそはちゃんとしたいものだ。
隠しエンディングがあるとの事で最後に見てみた。
DISC1で流れたムービーがランダムで流れた。ローテーションは一緒のようだ。
謎が判明してから観るムービーはおさらい、みたいな感じで感慨深い。
思えばラハン村からたくさんの時間が経過した。
たくさんの思い出が蘇る。いつだって楽しかった。
最後になったが、本作品は何にも代え難い大切なゲームだ。
今までたくさんのゲームと出会ってプレイしてきたが、
ここまで感動出来る物語は滅多に無い。
心から製作者様、発売元様に御礼を申し上げたい。
そして、素晴らしい音楽を生み出してくれた光田康典氏を愛しています。
絶対にいつか設定資料本とサントラ買うんだ。
後日改めてエンディングを観てみた。
エリィがフェイに向かって何かを叫ぶシーンがあった。
あれって、「フェイ、助けて!」と言っているのだろうか?
そう思ったら最高のエンディングだと気付いた。
ずっと自己犠牲で生きていたエリィが、やっと自分と愛する人の為に生きようとした。
涙が止まらなくなった。
このエンディングが酷く正しいものに思える。
皆の心からの笑顔が眩しい。
*追記101018